おのや は現在フリーのエンジニアとして活動していますが、Twitter (最近始めました) で最近話題になっていることも多いので、おのや が現在のエンジニアになるまでの経験をシェアします。
ちょっと古い話なので今の時代とあわないかもしれませんが、未経験からのエンジニアを目指す人は参考になるかもしれません。
今回はキッカケとエンジニアとして働き始めるまでになります。
エンジニアになろうと思ったきっかけ
エンジニアになろうと思ったのは、本当に唐突でした。
「手に職をつけたい!」という気持ちもありましたが「何かを変えたいと思った時エンジニアが一番近いかも」という変な思い込みもあり、エンジニアになることを目指すことにしました。
元々は営業してました

大学卒業後、普通に就職をしました。最初の会社は、ある商品のセールスドライバーとして働いていました。セールスドライバーというと佐川急便さんをイメージされる方も多いかと思いますが、「普通に商品を配達しながら営業もこなす」仕事でした。「ルート営業」というとイメージしやすいかと思います。
ですが、就職したのはちょうど「就職氷河期」と言われた 2000年4月 の事
幸運にも就職ができましたが、そこからが試練の始まりでした。ちょうど世の中は今と同じように人員削減の風が強く吹いていた時代でした。そんな時代背景もあったのか仕事の教え方はOJT(
職場で実務をさせることで行う従業員の職業教育 )に移りつつありました。
そんなこともあり、教育というよりは「いいからやれ!」的な感じで、手順も教えられることなく仕事は進んでいきました。
疑問を解消するために先輩達に聞いたりもしていましたが、明確な回答ももらえず月日が流れていくうちにイメージは「仕事は教えてもらえないもの」になっていきました。
自分自身にも聞き方など多々問題はありましたが、心の中では「理不尽な状況に耐えられない」といった気持ちが強くなっていきました。
当時、おのや の地元では製造業が好景気でした。周りはほとんど製造業についている人でしたが、給料に大きな差がありました。会社の名前だけは有名だったので、周りからは「俺らより給料いいんでしょ?」的な事も多々言われました。実際は周りと比べると良くて2/3程度。本当にキツイと思っていました。
とうとう、自分の心にガマンの限界が来ました。
「辞めさせてください…」退職のお願いをしましたが、帰ってきた言葉は「辞める権利はない」でした。何とか許しをもらい逃げるように、当時勤めていた会社を辞めました。
プログラマになりたい!
当時会社を辞めようと思っていた時、時代もまた変わっていました。
社会は本格的な ( 古い言葉になりますが ) OA化が進み、会社で一人一台PCを持つ時代に変わってきていました。そんなこともあり仕事で使用する業務ソフトも触れる機会が増えていました。
「思えば小学校の時、コンピュータが変わりに仕事をしてくれると習ったよな…」
一応有名な会社でしたので、全国的に「一人一台で業務にPCを使う」のが早かったのもあり、学生時代ぶりにPCに触れました。家庭にもインターネットが普及し始めたころで、ExcelやWordしか触れてこなかった自分にとって、大きな可能性を感じる出来事でした。
「そうだ、プログラマになろう!」
それがキッカケでした。
営業先や社内で怒られることも多かったので、一人で黙々とやれるよなと思ったのもあります。
ここからエンジニアになる為の「茨の道」が始まります。
プログラマになる為に
ただ、プログラマになる為には何から手を付けるべきかわかりませんでした。
現在と違い、転職サイト・エージェントもそんなに活発ではなかった時代です。なのでやるべき事を決めました。
在職中にやった事
とにもかくにもPCでしょ!
大学時代使っていた古いPCを引っ張り出しました。Windows98です。
当時、新しいPCが買えるほどの貯えもありませんでした。なのでPCが使えないよりマシと思って、色々調べながら使えるようにしました。
また、実家暮らしだったので、家にインターネットも引かれていませんでした。外で使えるように当時は珍しかったモバイルインターネット(スピードは32k)の契約をしました。
これでインターネットでの調べ物ができるようになりました。
ダメ元で履歴書を送付してみた
なんだかんだ言っても自分にあるのは営業経験と会社で触った業務ソフトの使用経歴だけ。
熱意だけでもかってもらおうと大層な手紙を添えて働かせてくれそうな会社に履歴書送付してみました。
当然、経験のない人を雇ってもらえるはずもなく不合格になりました…。
退職してからやった事
やっとの思いで退職し、やっと時間ができました。ですが在職時と同じことをしてもダメなのは良く分かっていました。そこでやり方を変えてみる事にしました。
今時のPCに買い替える
PCがあるといってもさすがにWindows98では、もう時代遅れでした。
退職金が入ったので、ほとんどのお金を新しいPCの購入に充てました。WindowsXPです。合わせてプリンタも購入しました。当時は珍しかったコピー機能付きのものでコンビニに行く手間が省けるようになりました。
職業訓練を受ける
実際の面接では、独学で勉強しているといっても証明するものが何もありませんでした。資格取得してから面接ではあまりにも時間がかかります。
そんな時ハローワークで見つけた職業訓練。お金をもらいながら勉強ができると知り、エリア外の訓練であるにも関わらず無理を言って受講の申し込みをしました。プログラムの勉強ができるのはそこしかなかったので、何としても抽選に通るつもりで面談に臨みました。
無事受講ができる事となり、そこで本格的にプログラミングの勉強をしました。
満を持して面接に…

職業訓練を修了して、満を持して採用試験に応募しました。
ですが、ほとんど書類審査で落とされます。年齢も30歳手前だったのもありますが、何とか面接に行けたところもありました。
だが、しかし…
「年齢的にもうま味ないし、入社できればどこでもいいんでしょ」
絶望とともに、人生初といっていいほど頭に血が上りました。次の瞬間、自分の口から出たのはこんな言葉でした。
「何様のつもりだ!こんな会社こちらからお断りだ!」
呆然とした面接官を気にもせず、その場を出ました。おさまらない怒りと「会社に期待してもダメだ…」そんな絶望感が入り混じった気持ちでした。
未経験フリーランスとして

会社に入ってプログラマとして働くのは無理な現実を思い知られました。
でも「プログラマとしての夢は諦めたくない」と思ったので、とりあえずプログラムの仕事をさせてくれそうな人に片っ端からアポをとって、お話を聞いたり、仕事の紹介をしてもらえないか頼み込みました。
すると、一か月もしない内に「ウチのソフト作ってみる?」とのお誘いを受けました。経験がないこともお話しましたが、返ってきた言葉は、
「やればいいじゃん(笑)」
ここでやっと、エンジニアとしてのスタートを切ることになりました。
当時は少しずつ「起業・フリーランス」という言葉が出始めた時期。田舎という事もあり、そんなことをしている人は「若干、変わり種」と見られる時期でもありました。なので「未経験フリーランス」という、かなり珍しいエンジニア人生の始まりとなりました。
次回は ②プログラミング 経験を積む です。
話が長くなりましたが、おのやの エンジニアを始めたキッカケや始まりの事をまとめました。
10年以上前の事になりますが、振り返ってみると「大分、無謀なスタートだったかもしれない」とお恥ずかしい限りです。
次回は、未経験フリーランスがどのようにしてプログラミング経験を積んできたかまとめてみます。
興味を持って読んでくれた方のお役に立つ内容であれば幸いです。
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